アイデアだけは素晴らしい!映画『ブラック・ハッカー』の感想

こんにちは。

Huluで観た映画『ブラック・ハッカー』。

完全にタイトルに釣られました。

タイトルがストレート過ぎて怪しい匂いがしたものの、確認せずにはいられない。

あらすじも分からないままでしたが長さも1時間40分と程よかったので軽い気持ちで観ました。


結論からすると

イデアは良い!こんなの初めて!

でもそれ以外は全部イマイチ。


ネタバレしつつ感想を綴ります。

あらすじ

人気女優ジルのファンサイトを運営する青年ニック。ある時、新作映画のキャンペーン企画で幸運にも彼女と会食できるチャンスを得る。ところが、ホテルの一室で待機する彼のもとにコードと名乗る男から“会食が中止になった”との電話が入る。お詫びにと彼のPCに送られてきたURLは、ジルを盗撮したライブ映像へとリンクしていた。その後ニックは、コードの巧みな罠にはまり、彼のエスカレートする悪質な要求の言いなりとなってしまう。やがてジル本人にもコードの魔の手が迫っていることを知り、必死で救出を図るニックだったが…。 <

allcinemaより

感想

スクリーンに映し出されるのはPCの画面だけ

この映画は全編をとおして主人公ニックのノートPCの画面”だけ”が映し出されます。(ちょっと横道はあるけどね)

Webサイトやプログラムそして複数の角度・場所に設置されたWebカメラの映像を同一の画面に映し出すことで、ひとつのPCの画面だけで全ての進行が分かるように作り上げています。

これは斬新。テクノロジーが発達し浸透した現代だからこそなせる演出でしょう。画面上で次々と開かれるウィンドウ、リアルタイムに個々のカメラ映像が変化していき目を離す暇が無い。だから観客を飽きさせない。

イデア抜群だな!!と、そこだけはいい。

ただストーリーそのものを含めて、アイデア以外は何かもイマイチでした……

確かに情報流出怖い。だけどね……

この映画のテーマは「情報流出の恐ろしさ」。確かに女優のジルは自らの携帯をハッキングされ、会話やメッセージさらにはカメラ映像までぜ~んぶ筒抜け。現実に自分が知らないところでこんなことが起こっていたらと思うと恐ろしい。

だけどね、話が全部ハッキングが完了した時点からのスタートなんですよ。

その状況が前提になってるからどんな手口で携帯を乗っ取ったのかも分からず、「とにかく全部乗っ取りました!」というのを見せつけられるだけで「ふ〜ん」としか思わない。

ハッキング技術を事細かに説明する必要は無いんだけど、画面の中ではあまりにも一瞬で全てを乗っ取ってしまっているので「こんなの現実で起こらないでしょ(笑)」と思われてしまうんじゃないだろうか。

例えばジルの携帯を特定するという作業から見せるとか、もう少し乗っ取る瞬間や手口を見せないとリアリティが伴わない気がします。

とか呑気で頭の悪い感想を抱くのが割りと一般的な感覚なんじゃないだろうか!

なんだか良くわからない登場人物達の行動

これは私の理解力の無さが原因なのか。
出てくる奴ら全員に「で、お前なんでこんなことしたの?」って言いたくなります。

一人ひとりが何しているか、そりゃ見れば分かるんだけど何故そうしようと思ったのかがまるで分からない。説明だったり動機を匂わす話もない。
だから最後のどんでん返しとかも、「おぅ、なんだ、まぁあれだ、何か良かったな」としか言えない。

「この映画の主軸が深いストーリーを演出することではない」と言われればそうなんだろうけど、それにしては前述のとおりハッキングのリアリティが無くて結局何に重点を置きたいのかわからなくなりました。

何だかんだで一度だけなら観てもいい

話の作りには文句がたくさんありますが、PC画面ひとつで全てを映し出すというアイデアは画期的です。

終盤までは割りとハラハラした展開を楽しめると思いますので、時間があればぜひ『ブラック・ハッカー』観てください!
一回だけでいいから!!

ハッカーの学校

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